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ナイト・オン・ザ・プラネットのMovingMoviesのレビュー・感想・評価

5.0
可愛い運転手。ガムを噛み、煙草を吸いながら、いろいろとおしゃべりをする。ロスの運転手ウィノナ・ライダー。小柄なので電話帳を座席の下に敷いているのもキュート。

パリの盲目の乗客は、普通はサングラスをかけるんじゃないの?と運転手に聞かれ、ローマの運転手ロベルト・ベニーニは夜なのにサングラスをかけている。意外にも車内に禁煙のラベルが貼ってある。え、ジム・ジャームッシュの映画なのに?・・・。

ヘルシンキではミカ、アキとカウリスマキ兄弟の名前で、人生最悪の経験談が始まる。

映画と我々の人生とがどこかつながっていてもおかしくないような気になる。ある映画監督がそのようなラストシーンを心がけているということを以前言われていたが、この映画は作品全体がそんな気分にさせてくれる。

ニューヨークのエピソードが好きだった。言葉も運転もおぼつかない彼のタクシーに、どうかうまくいってくれと幸運を祈る気持ちになる。

ナイト・オン・ザ・プラネットという邦題もいいですよね。