【ハードなグッバイ・サマー】
『グッバイ・サマー』の姉弟版のように思いたいけれど、そうすると類似の作品がとても気楽に思えるくらい本作はハードな映画に感じた。
ロックウェル監督といえば『ピート・スモールズは死んだ』を思い出す。オフビートっぽい雰囲気だけど、愛や友情の話だった。
「愛おしいこと」「大切なひと」などの翻訳だと内容を表現しきれないタイトルを英語のまま、しかもなんとか伝えようとする「スウィート・シング」の「ウ」が効いている。
少年や少女とろくでもない男が一緒にいるととても危うい感じがしてくる。たとえば『ケープ・フィアー』のデニーロみたいに。
本作は毒も薬もあって、そんな映画を観られるのは貴重なことだと感じます。
