テトラ

ナイト・オン・ザ・プラネットのテトラのレビュー・感想・評価

5.0
タクシー運転手と乗客の会話だけで魅せる短編オムニバスコメディ。
原題(Night on Earth)の通り、夜を舞台にすべての話が展開されるのだが、夜の雰囲気の描き方がとにかく上手い。
夜をこれほど魅力的に描き出せる監督って他にいないんじゃないか。

さらにこの映画の魅力はなんと言っても各キャラクターの個性の強さと面白さ。
観た人は必ずお気に入りの登場人物が見つかるはず。

個人的にはロサンゼルスの話のウィノナ・ライダーが最高だった。
常にガムを噛みながら煙草を吸っていて、田舎のヤンキーみたいな喋り方をするが、自分の考えと信念をしっかり持っている美少女タクシードライバー。
耳に挟んだままの予備の煙草のことは忘れてるのかな笑
性格的には真反対のキャスティングディレクターの乗客(ジーナ・ローランズ)との噛み合わないやりとりがまた面白い。

この映画のオープニング曲とエンディング曲はどちらもトム・ウェイツで、エンディングに『Good Old World』、オープニングに『Back in the Good Old World』が流れる。
この映画を初めて観たあと、すぐにまた観たくなること間違いなし。そして再び最初から再生すると『Back in the Good Old World』が流れるという寸法、かな?

夜にオススメの一本
テトラ

テトラ