のあ

大いなる西部ののあのレビュー・感想・評価

大いなる西部(1958年製作の映画)
3.9
自宅にて鑑賞。
西部劇が観たくなって。

インディアン(と、あえてここでは当時の呼称に則ります)や保安官が出てくるような、西部内でどんちゃんやって完結する話ではなく、東部と西部の価値観の衝突を軸として古き良きフロンティア時代の終焉の気配を描いている作品でした。
現代を生きる私達からするともちろん東部の価値観の方に共感するし、物語の展開上もグレゴリーペック演じる主人公が観客にとっての正義となるように造形されていることは間違いないけれど、西部には西部独自の文化と営みがあったこともまた示されていて、正しさや合理性の前に淘汰されていったものたちへのノスタルジーを感じさせます。
最後の決闘は、西部劇のお決まりというよりはもはや滅びの美学。

広大な土地と馬、壮大なテーマ曲といった装置はいわゆる西部劇感が満載で満足でした。
のあ

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