のあ

ギター弾きの恋ののあのレビュー・感想・評価

ギター弾きの恋(1999年製作の映画)
3.5
自宅にて鑑賞。

ウディ・アレン版『道』という感じですね。
知的な障害のある女性に純真無垢さ、さらには無防備ゆえの色気を見出すというのは、コンプラや人権意識が今より希薄だった一昔前の一種の型みたいなものなのかも(安吾の『白痴』、山岸涼子の『日出処の天子』なんかをなんとなく思い出した)。
それを純愛というのは、個人的には少しグロテスクに思えますが。

主人公の男があまりにモラハラ野郎のため、これ以上高い評価はつけにくいです。
やっぱりウディ・アレンは音楽も画もタイプで雰囲気大好きなんだけど、なんか脚本が合わないんだよなぁ。

列車を眺めて他愛もない話をするとか昔の恋人と再会するとか、人生の中のそういう映画的瞬間を人はエモと呼び、そのきらめきの残滓をすすりながら生きてくのかもなぁなどと考えていたら観終わっていました。
のあ

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