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大いなる西部のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

大いなる西部(1958年製作の映画)
4.0
ドナルド・ハミルトンの小説「The Big Country」をもとに、ウィリアム・ワイラー監督が映画化した格調高い大型西部劇。
撮影はフランツ・F・プラナー
原題: The Big Country (1958 , 166分)

舞台は1870年代の西部。
東部の男ジェームズ/ジム・マッケイ(グレゴリー・ペック)が、牧場主テリル少佐(チャールズ・ビックフォード)の娘パトリシア/パット(キャロル・ベイカー)と結婚するため、テキサスにやってくる。
パットに気のある牧童頭のスチーヴ(チャールトン・ヘストン)は気に入らない。
この地では、テリル少佐と大地主ルファス・ハナシー(バール・アイヴス)が対立し、町の学校教師でパットの親友ジュリー・マラゴン(ジーン・シモンズ)が所有する水源地"ビッグ・マディ"を巡り争っていた。
ジムは、"ビッグ・マディ"をパットへのプレゼントとして買い取り、牧場を自分で経営して誰にでも水を分け与えようと計画する…。

「海の方が広い」

「あなたは臆病者と思われているのよ?
そうではないが、勇気を見せびらかす必要もないだろう。
他人にどう思われようと関係ない。問題は自分だ」

「これが何の証明になった」

「名誉を守って死ぬ必要はない」

ジェローム・モロスのテーマ曲にのって西部を疾走する駅馬車の遠景ショットから車輪へと展開する見事なタイトル・デザインはソール・バス。

投げ縄、
荒馬乗り、
グレゴリー・ペックとチャールストン・ヘストンの殴り合い、
ペックとハナシーの息子(チャック・コナーズ)とのピストルでの紳士的決闘、
バール・アイヴスとチャールズ・ビックフォードとの1対1の決闘
…ロング・ショットをうまく使った見どころシーンが盛りだくさんで、さすがにウィリアム・ワイラー監督の演出は手堅い。
古い西部は終わり、二人(側にもう一人)が新たな西部を築くことを暗示するラストシーンも美しい。
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