ユカートマン

パリ、テキサスのユカートマンのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
3.9
四年ぶりに発見された記憶喪失の男トラヴィスが弟の元で育てられている息子と再会し、妻を探しに行く物語。フランスのパリではなくテキサス州のパリを目指す話。ロードムービーの金字塔と謳われる作品。いつか見た背中がぱっくり開いたショッキングピンクの服を着ているブロンド美女が写るこの映画のポスターに興味を惹かれ鑑賞。

テキサス州のパリという地名がカナダにあるロンドンという都市を思わせた。荒涼とした砂漠にスライドギター一本のBGM、とてつもなくかっこいい。記憶にない父を受け入れられずはじめのうちに拒絶をしていた息子が段々と懐いていく過程も超可愛い。親子ぐらい年のある夫婦という設定に一瞬戸惑ったが、マジックミラーを使って男女の愛の真実(ミラー越しに薄っすらと見える女の顔に重なる自分の顔=女を愛しているつもりが自己愛でしかないということ)に明かりを灯したのぞき部屋のシーンは超絶技巧すぎて鳥肌がたった。トラヴィス役を演じるハリー・ディーン・スタントンさんは今年89歳らしい。ダラスバイヤーズクラブ大好き人間なので、リアルな80年代のテキサスのビル群が観れたのがとても貴重だった。