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悪の愉しさのhummingbirdのネタバレレビュー・内容・結末

悪の愉しさ(1954年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アマプラにあった千葉泰樹(この当時は東宝の専属ではなかったらしく、東映の作品)。

一見普通の人の主人公の意外な一面が明かされるオープニングから、主人公の悪党ぶりが面白くて、下世話な興味で最後まで見てしまった。

森雅之が家に来る場面で、森雅之と杉葉子が話していると、映像では伊藤久哉の表情が映り、彼が2人の仲の良さに不満を持つのが分かる(分かりやすい演出)。

そんなふうに多くの会話で、人物の位置関係を生かして、話し手と聞き手の感情のズレが描かれている。

久我美子、森雅之、杉葉子が何を考えているかははっきりと描かれない。主人公がエゴイストだから、周囲はああいう態度に出るのか、周囲もまたエゴイストだったのかは分からないまま(この作品は基本的に主人公の視点で描かれてるからかな?)。

伊藤久哉と森雅之が飲みに行く場面が何度か繰り返されて、事件から解決まではそこで起きる。巧みな脚本。
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