ピュンピュン丸

下町の太陽のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

下町の太陽(1963年製作の映画)
4.2
「私はずっとここにいるの」荒川を見つめながらそう言って、前途有望なエリートサラリーマンに別れを告げる「まっちゃん」は、そのイメージそのままに寅さんの妹さくらになるんだなぁ。

山田洋次監督の監督人生って、倍賞千恵子を撮り続ける人生でもあるよな。

東京の下町こそ、日本の戦後の復興のシンボル、昭和の原動力だ。このおんぼろ長屋の風景と工場の煙突、土手の向こうに落ちていく夕陽・・・。自分の聖書『巨人の星』も『あしたのジョー』も全く同じ風景から始まる。

下町育ちの自分には、涙を禁じ得ない風景だ。グスン