佐藤でした

地上より永遠にの佐藤でしたのレビュー・感想・評価

地上より永遠に(1953年製作の映画)
3.9
まず、原題の
“ From Here to Eternity ”を
「地上より永遠に」と和訳し
( ここ より とわ に )と仮名ふるセンスよ!

と、何も知らずに手に取りました。
恋愛の映画でした
友情の映画でした
戦争の映画でした
どうしようもない切なさだけが残る余韻には
アメリカンニューシネマの先駆けも予感させる。

1954年、第26回アカデミー賞で「ローマの休日」を押さえ作品賞、監督賞、脚本賞を含む8部門を受賞した作品。


…1941年夏、ホノルルの米軍基地に元ラッパ手のプルーイットが転属してくる。ボクシング狂で自分のチームの強化を図る中隊長ホームズが、かつてボクサーだったプルーイットを呼び寄せたのだ。
しかし、試合中に親友を失明させた過去があり、二度とボクシングはしない決心していたプルーイットは、ホームズ中隊長の誘いをきっぱりと断った。その下のウォーデン曹長もプルーイットを説得するが、効果は無し。彼は孤立無援となり、過度な訓練=虐待の的になっていくのだった…。

何がおもしろいって
プルーイット自身のラブストーリーと
その上官にあたるウォーデンのラブストーリー、
2つが同じくらいの比重で描かれていること。

それまでのストーリー展開になんとなくバラつきを感じるのだけど
だからこそ!
ラストの秀逸な収束の仕方に
どっと
2つ分の重みを感じられるのです。


プルーイットは不器用な男です。
少しくらいは長いものに巻かれてよ、と
お願いしたくなるほどに。
でも「地上より永遠に」と言われてしまえば
それまで、です。
佐藤でした

佐藤でした