緑青

キック・アスの緑青のレビュー・感想・評価

キック・アス(2010年製作の映画)
4.5
好きな映画を問われた時に初めに挙げるくらい好きな作品。面白すぎてびっくりする。パワフルで笑えてアホらしくて時折胸糞悪くそのくせなぜか泣けてカタルシスもあって後味がじわじわと残る、監督の「やりたい」「好き」をぶち込んで煮詰めてエンタメに仕上げる力技にやられた。自主映画らしい。平伏。

「子どもにこういうことさせるのオッケーな世界観なんだ…」と思いきやふつうに非難されて笑ってしまった。こういう悪ノリをスレスレ丸く仕上げるのがマシュヴォンのバランス感覚だと思う。楽しめる範囲と笑えなくなる範囲、許されることと許されないことのラインを踏み間違えない。品があるというか、聡明というか、どことなく華麗だ。
ヒットガールが舞うときの音楽はいずれも最高だと思う。アホだけど何故だかちょっと感動する。彼女が決して恐怖を感じないわけでないこともリアルで心を打つ。子ども時代が無かった彼女が痛々しくもあり、また心底かっこよくもある。
平凡を極めた主人公が本当に優しいのがよかった。

ごちゃごちゃ言ったがとにかくふつうに面白いので観たらいいよ!と言いたい
観たらいいよ!!!観てね!!!
緑青

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