Risa

汚れなき悪戯のRisaのレビュー・感想・評価

汚れなき悪戯(1955年製作の映画)
4.2
修道院の前に捨てられていた赤ん坊の男の子は12人の修道士たちに「マルセリーノ」と名付けられ、深い慈しみの心を持って育てられる。活発で悪戯っ子に育ったマルセリーノに手を焼きつつも修道士たちは可愛くて仕方がない様子。

マルセリーノはある日"母親"という存在について興味を持つ。修道士からは「お母さんは天国にいる」と教えてもらった。でも天国ってどこ?僕のお母さんは誰?どんな人なんだろう?

ある日、行ってはいけないと言われていた二階のある部屋にこっそり侵入した。そこには十字架にかけられたキリスト像が…優しいマルセリーノはその男がお腹を空かせてるのではないかと思い、台所からパンを盗んでは毎日彼に与えるようになった。

男は聞いた「私はだれだね?」
マルセリーノは「神様でしょう」

ある夜、マルセリーノがパンとワインを持っていくと、キリストは言った。「お前は私に優しくしてくれた。ほしいものをお礼にあげよう。」そしてマルセリーノは「天国にいるお母さんに会いたい」と答えた。キリストはマルセリーノを呼び寄せて抱き、「私のそばで眠りなさい」と言った。そしてマルセリーノはキリストに抱かれ天に召されたのだ。

二階の部屋に駆けつけた修道士たちはこの光景を見て涙を流していた…。






キリストとマルセリーノの会話シーンはあまりにも感動的…。茨の冠をし、手足を釘で打たれたキリストに「痛いでしょう?」優しく訊くあの場面、純真なマルセリーノに涙が止まらない。キリストの奇蹟をテーマにした、哀しいけど暖かな気持ちになる作品だった。


(マルセリーノの歌を聴きながらレビュー書いてたら涙出てきた…)
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