いわやん

第三の男のいわやんのレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
5.0
第二次世界大戦後の荒廃したウィーンが舞台。

作家のホリーマーティスは、親友のハリーライムから連絡があり、仕事を手伝って欲しいとウィーンまで呼ばれる。
ウィーンに着いたホリーは、直前に交通事故で亡くなったハリーの葬式に参列し、そこで警官のキャロウェイ少佐と話しをし、ハリーの死因に興味を持つ。

事故現場の目撃者の門番と話しをすると、事故現場にいたのは友達と医者と。そして、もう一人・・。

ハリーの恋人のアンナと、ハリーの真実を調べていくと、ハリーは・・。

さすがに最高傑作と言われてる作品で、荒廃したウィーンの背景も、白黒ながら灯りのコンストラストが素晴らしく、夜の街並みが印象的で、特に地下の下水道を逃走するシーンは、後の作品に影響を与える程、スリリングな画像になってます。

ホリー役のジョセフコットンも、単なる仕事に溢れた作家なのですが、段々と正義感と友情に左右され、苦悩して答えを出す感じが見事でした。

オーソンウェルズは、後半からの出演なれど、黒幕的な立場で。特に地下の下水道でのシーンは、ある意味カッコ良さまで感じました。

推理系のサスペンス作品として、文句なしに面白いですね。

ちなみに、私の亡父が一番好きな作品で、小さい時に観た頃は全く解らなかったのですが、今になって観ると良く理解出来ました。
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