ふわふわ

チェブラーシカのふわふわのレビュー・感想・評価

チェブラーシカ(1969年製作の映画)
4.6
娘が小さい時に何故か流行っていた。
ロシアのパペットアニメーション。
日本でアニメ化された物もあるみたいだけど、こちらはオリジナルです。

チェブラーシカはミカンの箱に入ってはるばるロシアまでやってきた。
八百屋のおじさんは驚いて動物園に連れて行くけど、動物園では見た事ない生き物で追い出されてしまう。
しょうがなく、リサイクルショップのショーウィンドウで見せ物として雇ってもらい電話ボックスで暮らす。
ワニのゲーナは動物園でワニとして働く孤独な紳士。
寂しくて、友達募集の張り紙をする……。

チェブラーシカが主役に見えますが、全体的にはワニのゲーナ中心に物語が進みます。
最初の話しでわかるように、孤独な人(動物)達のお話しです。
敵役としておばあさんのシャパクリャクがでてきますが、彼女も孤独ゆえに意地悪をしてなんとかかまってもらおうとします。

ロシアの社会情勢もほんのりお話しに入っています。そしてロシアの物悲しいアコーディオンの音色が胸を打つ。
パペットアニメーションなので、動きが素朴でいい。

ゲーナが優しくて人(ワニ)として素晴らしい!
歌も上手です。
チェブラーシカは可愛らしい。
ゲーナと知り合えて本当に良かったね!
孤独な2人の助け合う姿をみて気持ちが暖かくなりました。

こういう素朴なアニメーションを観ると作り手の大変さを感じ涙出そうになります。

今戦争になってしまって本当に残念。
DVDには映像特典が付いていて、製作者のロシアの方、日本の翻訳の方のインタビューがありました。
それを観ながらなんとも言えない複雑な気持ちになりました。
こちらの作品はDVDで持っているので大切にしようと思います。

部屋の片隅に忘れ去られたチェブラーシカとゲーナのぬいぐるみが埃をかぶって仲良く座っています…。
私も友達募集の張り紙しようかな?
ふわふわ

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