『林檎』
林檎をサクサク食べる主人公。
何回も食べるから私も食べたくなった…
とても静かな小作品。
記憶喪失の男が出てくるが、この作品が『記憶喪失が流行した世界』だったと知らなかった為、実は混乱していた。
『覚えられない』のか、それとも『覚えてない』のか…
主人公の男性の『佇まい』が良い。
ほとんど話さないけど。
孤独な、でも生真面目な、そして不器用な"瞳…"
キラキラ星を一生懸命に弾くギター弾きに小銭を入れるところが彼の人となりを表していて好きなシーン。
そう!
クリスマスソングが流れるところや、車で流れる曲など音楽もいいアクセントになっていてここも好き。
映像の色彩もライトグレーがメインでミニマムな印象。
なんとなく『ハマスホイ』の絵画に似てる。
記憶を取り戻す為の実験。
シュールな実験が何を表すのか…。
ときどきクスッとしてしまう。
クリスマスソングの後に『白鳥の湖🦢』を流してたけど、この曲全員知ってるの?
ポラロイドに写る男の構図がなんか面白い…
無茶振りな実験も真摯に受け止める男…
ダンスが独特で素敵…
静かに描いていくので退屈するかもしれないが、男の佇まいに最後まで引っ張られた。
シュールさも好みだった。
男の『悲哀』と『再生』を観て、私の心も温かくなりました。