ケイシーライバック

息もできないのケイシーライバックのレビュー・感想・評価

息もできない(2008年製作の映画)
4.8
一言では表せない映画。
愛するべき人が自分が最も憎んでいる人間で、愛情に飢えている、似てないようでどこか似ている二人の物語。
二人の出会いは最悪なのに、どうしてなのか二人の関係が親密なものになっていく。
それが、男女の仲ではなく、また親友とも違うような心の傷で、強く深く繋がった不思議な関係なのが良かった。
ストーリーは最終的に思わぬ方向へ進んでいくのだが、そのラストがまた、何とも言えない気持ちにさせてくれる。
この映画に登場する人物は皆、心のどこかに大きな傷を抱えている。
その傷が原因でまた、新たに傷つく人が出てくる、負の連鎖にもどかしい気持ちになる映画だ。