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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還のmiumiuのレビュー・感想・評価

5.0
『ロード・オブ・ザ・リング』再鑑賞(公開時に鑑賞済み)、3作目。
まさかの200分超え… だけど、改めて観ても全部必要なシーンでめちゃめちゃ面白い。完結編の3が一番好き。
名ゼリフ、名場面のオンパレードでどこを切り取ってもワクワクハラハラできて感動する。
右肩上がりで面白くなるシリーズ、すごいな。
公開当時の賞レースを総ナメしたのも納得。

フロドとサムは精神的に追い詰められながら、指輪を葬るために「滅びの山」への旅を続行。
他の仲間は闇の冥王サウロン及びオーク族との、圧倒的に不利な兵力での戦いが続く。

まず、旅の仲間全メンバーに見せ場を作っていることに感動。ホビットのピピンとメリーなんて、他の映画だったら完全にスルーされそう、原作にあったとしてもカットされそうだもん… 2人とも頑張ったよ!

1作目で指輪の魔力に屈した旅の仲間のボロミア(演じたのはショーン・ビーン)、今作では故郷の地ゴンドールと、父である執政デネソールの無能っぷりが描かれる。
ボロミアが指輪を欲しがったのはそもそも国を治めるため、もし存命だったらきっとアラゴルンと協力できていたはずなのに… と思うと切ない。
兄と比べられて愛してもらえないボロミアの弟ファラミアがまた悲しい…。
良き君主、良き指導者とは何か、ということを考えさせられる。

オーク族との戦闘パートは、援軍を求めて一旦戦線離脱したアラゴルン、レゴラス、ギムリが最終決戦に駆けつける場面の格好良さがもう半端ない! (3作通して一番印象に残っているのがこの場面)
映画館で観たときもこの場面は鳥肌が立った。もう一度大画面で観てみたいなあ。
アラゴルンは「我が王、待ってました!」という感じ。
レゴラスとギムリのツンツンしつつの友情も好き。

そして今作で一番格好良いのは、指輪を葬るフロドの旅路に最後まで付き従うサム。
フロドへの忠誠心と友情が泣ける…!

ガンダルフはやっぱり最強で、「貴方がついているのに何でみんなこんなに苦労しているの?」とついつい思ってしまうんだけど。
いくら代わってあげたくてもできない、それぞれが負っている運命、宿命を描いているのが、この物語の特徴の一つでもあるんだろうなあ。

フロドとサムの旅路の過酷さシリアスさ、公開当時は「重いなあ…」と思っていた。
昨年『トールキン 旅のはじまり』を観たことで、作者の第一次大戦従軍経験が背景にあるのか! と納得できた。
(終盤のフロドは詰まるところPTSDってことだよね。)

映画館で観て以来の鑑賞で、特典映像等は全く観ていない… ので的外れな考察や感想があったらごめんなさい。
原作もいずれ読みたいし、エクステンデッド版も観たい。
そして『ホビット』シリーズは実は観ていないので、これを機に観てみようと思う。
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