「泣かないで。ずいぶんダマしたけど物事ってそんなものよ。」
ハンバートとロリータの人生を垣間見た感じ。
2人の関係が150分の間でどんどん変化していく様子が面白いです!
魅力的なロリータ。果たして彼女はいつからロリータという女を演じていたのだろうか。
ハンバートと映画館で手を重ね合わせるシーンや目玉焼き食べさせるシーン、ホテルでやったゲームってどんなものだったの!?と、少女とオトナのいいとこ取りをしたようなチャーミングな彼女の行動にドキドキしてしまいます。
キューブリックはエロティックな部分を表現できなかったと言ってるみたいですが、直接的な描写がなくても2人のエロティックな関係は十分に伝わってきます。
むしろ訳あり2人の関係だからこそ「隠す美」みたいなのが良いのでは!?
3年ぶりに再会した彼女は本当の彼女だっただろうか。今もこれからもロリータという女を演じて生きるのだろうか。
いずれにせよ1人の男性の人生を狂わせてしまった彼女の魅力はすごい。
卓球台の上にグラスが散らばってる様子、何役もこなすキルティの存在はこの映画の印象的なポイントでした。
キューブリック映画の中で比較すると、ロリータは世の中に訴えかけるものがあったり、何かを示唆するような内容ではないですが、ロリータとして起用されたスーが後に若くして結婚したり、浮気して旦那を悩ませたり、犯罪者に恋したり、世の男を困らせる恋愛をしたそうなので、スーを選んだキューブリックあっぱれです。