浅野公喜

顔のない悪魔の浅野公喜のレビュー・感想・評価

顔のない悪魔(1958年製作の映画)
3.5
蛇の先端に脳味噌が付いたような怪物が襲ってくるイギリス産50年代SFホラー。

途中までは姿を現さず人を襲う(=役者が一人で襲われる演技をしている)ので怪物を作る予算がないのを逆手に取った作品にも思えましたが、中盤以降にはちゃんと登場。心臓の鼓動のような音が聴こえる中ストップモーションで木に登ったり動いたり飛んだりして人を襲い、銃で撃たれるとドクドクと血を流す。その姿は結構気持ち悪く、最後の溶ける様を含め特殊効果はなかなかのものです。途中怪物を作り出した博士の語りが長かったり原子炉を爆破するという雑過ぎる解決方法と粗も目立ちますが楽しめる作品に仕上がっています。

日本では59年に43分の短縮版が公開されたとの事ですがいくらなんでも短過ぎるそのバージョンが気になる所。
浅野公喜

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