やっぱスコセッシの犯罪映画は人物が錯綜しつつも演出もカット割も面白いなと思わせられる作品。
インファナルアフェアをリメイクした作品ながら、スコセッシのオリジナルと言われても全く違和感を覚えないくらいスコセッシの作風とマッチしていて、良いタイミングで絶好の作品に手を付けたものだとつくづく思う。
それまでの大体のスコセッシの傑作がそうだったようにアカデミー賞で作品賞受賞するような作品にはあまり思えなかったけれども、この年に公開されたアメリカ映画では最高峰の出来と言わざるを得ないから受賞も致し方ないことだろう。
劇中で使われる曲もストーンズやピンクフロイドとロックファンのスコセッシらしいもので、この点でも音楽の嗜好が似ている身として琴線に触れた。
それにしてもジャック・ニコルソンやマーティン・シーンなんて名優の中にいながら、助演男優賞候補になったのがマーク・ウォルバーグっていうのも中々不可思議ではある。