余命1ヶ月の男、幸せに暮らしていた一家、刑務所から家族の元に帰ってきた男、ある事故をきっかけに、彼らの運命は混じり合いはじめる。生と死の境界とは? 命の価値とは? ゆらめく魂に惹きつけられる一本。
最初は時系列に混乱するので、ながら観は非推奨。視点と時間が入れ替わりながらも丁寧に進んでいく。BGMがほとんどないので画面に見入ってしまった。
そして密度がすごい。半分くらい来たかなと思ったら、まだまだ前半、道半ば。長いが脚本のうまさで最後まで観させられたような印象。
「それでも人生は続く」がメインメッセージ?
死にたくなるような経験をした者ほど生きて、そうではない人は死んでしまっているというのは皮肉なものだ。
人工授精のくだりでAVがチラッと出たり、ベッドシーンのくだりで乳首が出たりはする。
ちなみに「人が死んだ時に体重が21グラム減る」というのは俗説であり、科学的に認められたものではないらしい。事実のように言いふらすのはどうかと思うが、ロマンのある話なのでフィクションとして扱う分には賛成。
総評:面白みのある内容だが長さと重さでちょっとだけ勧めづらい。