Shu

立喰師列伝のShuのレビュー・感想・評価

立喰師列伝(2006年製作の映画)
3.0
押井守監督作品「立喰師列伝」を観た。
私は熱烈な押井守ファンという訳ではないがそこそこ好き。
そこそこ好きを長いことやってる。

架空の昭和戦後史、立喰いのプロといわれたゴト師たちの伝説。「月見の銀二」美貌の女立喰師「ケツネコロッケのお銀」や「中辛のサブ」「冷やしタヌキの政」「フランクフルトの辰」「牛丼の牛五郎」「ハンバーガーの哲」などなど立喰師達の伝説が延々語られる…

今回ほど押井守が好き勝手やってる作品もないのかもしれない。初めてこの映画で押井守の作品を見るという人は止めます。全編9割はナレーションのみで進む淡々としたシーンの連続。そして持って回った言葉の情報量の膨大さ。
一般人には甘受しがたい作品です。
一言で言ってしまえば「つまらない。」と言うしかない。

がしかし!

独特の語り口、持って回ったロジカルで理屈っぽい言い回し。
ツボに入る人はいるであろう。事実、私も部分部分はツボでした。あの語り口は妙なカタルシスがある。
山ちゃんのナレーションも上手さも相まって入り込みます。

がしかし!

眠い…長い…展開がない。
押井守のマスターベーションと言わざる終えない独りよがりのオンパレード。
あいかわらず…いや、さらにパワー全開!

がしかし!

惜しむらくは楽屋ネタはやめてほしかった。
手垢まみれなギャクシーンも引いた。

がしかし!(しつこい

実験的手法「スーパーライブメーション」。
あえてこの手法を取った彼の真意は解らないがその冒険心には脱帽だ。つ~か普通にやれよ。

(2006年04月13日レビュー転載)
Shu

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