このレビューはネタバレを含みます
妻を失ったカメラマン。
彼はそのショックを深く引きずったまま仕事もほっぽり出してフラフラ一年を過ごす。
一年前のクリスマス、冷え切った二人の関係に終止符を打つため妻は別れを切り出した。沖縄の海を眺めて妻は呟き、ホテルに忘れてきた指輪を取りに走り出した。
妻はホテルに辿り着くことなく、交通事故にあい運ばれた。
沖縄まで来た義理の父は、オカマだった。
オカマの義父と妻に離婚を言い渡された夫は沖縄の地でクリスマスに生命維持装置を切断する。
夫は自宅に戻ると、亡き妻の亡霊を見つけては生前そうしていたように、蔑ろにして扱う。妻はそんな夫に愛想を尽かしたように振る舞って家出しては、しれっと忘れ物をしたと言って戻ってくる。
まるで、妻は亡くなってなんかいないかのように。
義父は様々な賞を取るような優秀なアシスタントのカメラマンに、金を払い、傷心して立ち直れない義理の息子の側にいてくれるように依頼する。
夫は妻の死を受け入れられないまま一年を迎える。
さて、物語はそれだけだ。
一周忌のクリスマスに、妻の死を弔わずパーティーを開こうとした夫にアシスタントは愛想を尽かす。
義理の父は娘の死をまともに弔うことをしない息子を叱りつけるも、慰め、そして優しく接する。
彼にとっては唯一の家族だからだ。
映画としてはありきたりな内容ではあるがキレイにまとまっている。ただ水川あさみが不要だし、妻とのエピソードが希薄でなんで結婚したんだかリアリティがない。