のわ

マンダレイののわのレビュー・感想・評価

マンダレイ(2005年製作の映画)
3.1
【 総じて、くどい。】

存命の映画監督の中で一番好きな監督の作品、という断りの上で。

前作よりも政治的。
メッセージのベクトルが異なるから比較は難しいが今回の方がストーリーテリングに長けてた点はプラス。
だが、引き続き行われた美術演出は何1つ目新しさは感じられずマイナス。
女優に関しては、続編(同一人物)という重ね方をすると酷だが、ラースが既にその重要性を放棄している以上、単体での彼女を評価してよいのでは。 ブライス・ダラス・ハワードは十分いい仕事をしたと思う。(そもそも個人的には急にキャラが立っちゃった父、ウィレム・デフォーのキャスティングにこそ問題を感じる。だって父の存在の重要性を露骨にしてるのってある種の先バレだったと思うし。)

完全受身の1作目、の最後にキレて、
これでもかと押し付けがましくなった2作目、
の最後には尽きて逃げ出す。
このMなのかSなのかさっぱりわからんグレースは『Washington』にどう着地するんだろう。

が、正直、どうでもいい。

ラースの所業を眺めてるだけだから。
演出形態が決まった時点でもうこの3部作に余り価値は見出せてない。
ドグマの延長戦の域を全く出ていない。

さっさと次を終えてその次へ行け。
これが一番の本音。
 
 
のわ

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