こりゃ傑作だぞ。
なんでこんなに評価が低い!
この時代特有の終わりの呆気なさに、これほどまで「もっと見たい!」と思った感情はない。
この前見た溝口健二の映画同様、
フィルムのノイズや古さ、
バックには常に「ブツ、ブツ、」と、アナログノイズが乗るが、
それでも、
扱ってる題材や内容、
全体の構成、布石、
だけでここまで魅せてくれて、
なおかつ心をえぐられる。
やっぱり黒澤明は凄い!!
1950年の映画、
そしていつもの志村喬と三船敏郎コンビながら、お互い毎回違った側面を見せてくれ、
黒澤明特有の「誰も扱ってない題材」を扱う視点。
今回は、
有名な歌い手ながら公に姿の現さない女性歌手と、オートバイで旅をしながら絵を描き続けている絵描き男性がたまたま出会った事を今で言うフライデー的な週刊誌にスッパ抜かれる話。
ってか、
そんな話を1950年に撮ろうと思うか??
そして時期はクリスマス間近。
様々な想いが入り乱れ、
「正義とは何か?」を訴えてくる。
これは、
フェリーニの「道」や「情婦」に匹敵する名画だと断言したい。
今回見た盤もデジタルリマスターらしいが、もっと出来るはず!
再評価求む!!!