シアトル市警察のクリス（リチャード・ドレイファス）とビル（エミリオ・エステベス）は脱獄犯スティック（エイダン・クイン）を捕えるため、元恋人マリア（マデリーン・ストウ）の家の張り込みを始める。しかし、マリアと接触したクリスは彼女に惹かれ始め、2人は恋に落ちてしまう。そこに逃亡中のスティックがやってくる。
サスペンス色を加えた娯楽大作が得意なジョン・バダム監督の会心の作品だ。
ひたすらハラハラさせつつ大爆笑させてくれる。
監視対象のマリアの部屋に入り込んで悪ふざけしたり、羽目外したり、挙句に下心を抑えられず・・・なんて場面が楽しすぎる。
アングルなど完全にヒッチコックの「裏窓」のパロディだが、脚本と凸凹コンビの演技とグロリア・エステファンの音楽のミックスが見事！
ラストのアクションは“ついで”みたいなもので、そこまでのテンポのいい展開と会話を楽しみたい。
アクションコメディとしては「ビバリーヒルズ・コップ」に並ぶ名作だと思ってる。
振り返れば、80年代ってこういう軽快なアクション、テンポのいい笑い、軽いエロさの盛り込まれた娯楽作が全盛だった気がする。それはそれでいい時代だった。
「ジョーズ」「未知との遭遇」というヒット作に出て、「グッバイガール」「スタンド・バイ・ミー」で味のある演技を見せたリチャード・ドレイファスがコメディで真価を発揮！
そして、相棒は「ブレックファスト・クラブ」「セント・セルモス・ファイヤー」でブラットパックの代表格になったエミリオ・エステベス。
イメージとは逆で、ドレイファスがやんちゃなボケで、エステベスが堅実な突っ込みなのだが、これが意外とうまく機能してた。
これが映画デビューのマデリーン・ストウは魅力的だった。その後はあまり作品に恵まれなかったが。
