女

女の都の女のレビュー・感想・評価

女の都(1980年製作の映画)
3.1
『今度生まれてくるなら、男になりたいと願っている私にとって、この映画のラストシーンはたまらない。男があんなにチャーミングな顔になる時って‥‥夢見ているんだろうなと、なんだかうらやましく想うのだ。』

と、夏木マリ氏がこのように本作のレビューを書かれていて、気になった作品。でマストロヤンニさん主演だし観てみるかーと。ちなみに、フェリーニ監督作品はこれが初です。

揺れる列車の中で会った女をつけて、予定外の駅で下車したのが運のつき、謎の極端“フェミニズム”集団に巻き込まれていく中年男。
とにかく次々と不可思議な展開が映し出される様は、比べて良いのかわからないけども『ホーリーマウンテン』を思い出す。“私の知らないところで、知らん世界が勝手に動いている”感。

きっと女っていう生き物はフェリーニ監督にとって、不思議で訳分からなくて気持ちよくって気味が悪くて、居たら面倒だが居ないと生きていけない、そういう存在なのだろうなーと感じました。
秘宝館もどきのシーンは下らなさに笑えたけれど、謎すぎて全体的に退屈…あ、でも、うん、最後のマストロヤンニさんの表情はチャーミングで愛おしくなったのでした。夏木マリ氏のレビューには満点スコアだわ…
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