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お家をさがそうのarchのレビュー・感想・評価

お家をさがそう(2009年製作の映画)
4.3
何処に住むかとマディソン、フェニックス、モントリオール、マイヤミ…と各地を巡る出産間近な夫婦のロードムービー

各地をめぐり、多くの家族の形があると知る。産まれてくる子供にとって何が一番の環境なのか、ふさわしい親で居られるのかと不安を募らせる。
こんなにも愛おしい存在を捨てる親がいることと欲しくても子供が出来ない親も居る。

両親のいない母にとって知らない世界だったのだと思う。でも結末はこうだ。私達なら大丈夫だと。
これは根拠がないものじゃない。見て聞いて知ったからこそ、私達なら大丈夫だと思えた。

この帰結は当たり障りのないものに思えて、でも幸せな未来を想起させる。
「レボリューショナリーロード」でタイタニックカップルを利用し、現実を叩きつけた監督とは思えない夢見がちなストーリー。でもこの作品のおかげでサム・メンデスが決して結婚や家庭に絶望しただけの人間じゃなくて物事の両面性を知っている人間なのだと分かりました。
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