父親の死によって学業を諦め、継母の計らいで嫁入りを強いられ富豪の第四夫人となる。
主人の夜の通い先となる夫人の室内外は提灯が火入りされ、女は音の鳴る棒で足打ちというマッサージを受けながら主を待つ。足打ちの音が敷地内に響き、選ばれた女と選ばれぬ女の情念が渦巻くのです。
何これ。辛い。
女同士の怨念こわいって思うかもだけど、そもそも女はこういう扱いを受けていて、自分が権力を得るには力を持つ男に傅き男児を産むってことのみで、学や才能で身を拓くことが叶わない境遇にあったってことが故ではとつくづく悲しくなった。
石造りの大屋敷の構造美が見事。調度品や衣裳も眼福。提灯に染まる赤の背景に高飛車な若きコン・リー、挑発的な伝統音楽と画面からの圧力がすごいです。
終盤の、屋敷屋上を望むロングショットがもう、言葉が出ないくらいで、うぐぐぐぐってなる。
素朴な顔つきなのにめちゃくちゃグラマラスな体型のコン・リーのチャイナドレス姿、かっこいいよなぁ。素敵でした。