明石です

フロム・ビヨンドの明石ですのレビュー・感想・評価

フロム・ビヨンド(1986年製作の映画)
3.7
特殊な機械を発明し、異世界の扉を開けてしまった科学者が、この世ならざる奇怪なクリーチャーを現世に呼び寄せてしまう話。『ゾンバイオ』や『ドールズ』のスチュアート・ゴードンが、ラヴクラフトの短編小説『彼方より』の基本設定を拝借しつつ、80年代の特殊メイク技術を駆使して大胆に改変した作品。怖いというより気持ち悪さ満天の素敵なホラー映画でした。

『ゾンビ』の黒人SWAT隊員ケン・フォリーが、本作でも大活躍してますね。身長190センチ以上とプロレスラー顔負けの体格で、ツワモノっぽい風格もあるのでとにかく頼もしくて、モンスター相手でもびくともしない感じがとても好き。『悪魔のいけにえ3』ではレザーフェイスとソーヤー兄弟相手に大暴れし、しかも生き残った人なので、本作でもと期待していたら、、

この映画最大の見どころは特殊メイクを駆使したドロドロクリーチャーの存在だと思う。異形のモノと合体した科学者が、オイルやローションでぬるぬるになった激キモモンスター(褒め言葉)と化し人を襲うシーンは、スマートなCG技術ではなかなか再現できない生々しさがあると思う。そしてモンスターに頭から食われた男が、つるっ禿げになって出てくるという、科学的なのかそうでないのか、いやむしろふざけてるのか真面目なのかさえ判然としない愛らしいシーンも笑。

それから景気の良いエロ要素も楽しいですね。機械の作用によってエッチな、、ではなく蠱惑的な気分になったバーバラ・クランプトン(デパルマの『ボディダブル』でも脱ぎまくってた人だ!)が、なぜか部屋に備え付けられた女王様風のボンデージ・ファッションに着替えて科学者の男を誘惑するという隅から隅まで理解不能なシーンも笑。しかしそのことに疑義を呈する人は(ワタシ含め)こんな意味不明な映画は見ていないはずなので、全くもって納得ずくの上ではある。
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