明石です

真夜中の虹の明石ですのレビュー・感想・評価

真夜中の虹(1988年製作の映画)
4.0
会社を辞め、強盗に遭い、社会の底辺に落ちた男が、犯罪に頼らなければ生きていけなり、窃盗の冤罪で入った刑務所で出会った男と脱獄をし、恋人と国外逃亡をする。

ニヒルな生き方に似合わぬ(いや、だからこそ?)一本筋を通した生き方の男と、彼の生き様に吸い寄せられた、美人ではないけど魅力的な独り身の女性。村上春樹か?思ったけど、そういえば村上春樹もアキ監督が好きでフィンランド行ってたりした記憶が。「私、子持ちよ」「作る手間が省ける」とか、台詞が言葉少なで格好いいのよ、、刑務所で出会った男と親友になり脱獄をするバディものの側面もある笑。原題”Ariel”がラストで◯◯に浮かび上がるシーンは圧巻でした。

転落→出会い→脱獄と、かちっとしたストーリーのある本作を最後まで見終えて、もしかしたら自分はアキカウリスマキの映画にストーリーを求めてないのかもと思った。物語らしい物語のないウディアレンの『アニーホール』や『マンハッタン』は細部までよく覚えてる半面、ストーリーを一言で要約できる『ミッドナイト·イン·パリ』はあまり記憶に残ってないのと多分同じに。
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