こういったクソ面白い映画を思春期に目撃してしまうと、今の映画の大半はつまらなく思えてしまうから注意が必要。エロスとモンスターホラーと暴力が掛け合わさった違法ドラッグ。大人が作る、性への目覚めの一本。
ジェフリー・コムズが脳みそにも眼球にも食らいつき、メガネっ子精神科医が急変してボンテージ姿で誘惑してくるバーバラ・クランプトンは最高すぎ。SFとSMの愛称の良さ。なんとなく俺の脳内では『ヴィデオドローム』と繋がっている作品。
頭に生えるのは欲望むき出しの陰茎、このストレートさ。下半身と顔が一体となる姿は人類の最終形態。デタラメさが核分裂を起こしたようなクライマックスは、何度見ても唖然としてしまいガッツポーズ。その異次元への扉とキチガイの妄想は表と裏。大半が死に、生き残りは狂って終わる「映画」こそが至宝。