ぼんやり眺めていたらいつの間にか終わっていた。ジョン・ウーのアメリカ映画は好きだけど、CGで誤魔化しながらモブキャラを殺しまくる『ジョン・ウィック』みたいなアクションを今さら撮らないで欲しかった。
溢れ落ちる涙からの銃弾、冒頭の風船がラストの丸い装飾に繋がっている。一周回っての、全編が球体のイメージ。ジョエル・キナマンは頑張っていた。アクションに感情が乗る役者。
台詞なし映画は無駄に流行っているが、どれもこれもピンとこない。声を失った中心のキャラクターが話せないのはまあわかるが、周りまで（特に敵側）その変梃ルール縛りで描かなくてもさ。ジョン・ウー映画って、騒がしいなか時が止まったような静寂が最高なんじゃないの？
あと、ジョン・ウーの過去作は、もっと相手側にも愛情を向けていたよね。今作は時間短縮のように、たんなるステレオタイプのありふれた悪党で終わってしまったのがとても残念。
