ピロシキ

美しき諍い女(いさかいめ)のピロシキのレビュー・感想・評価

3.7
若いエマニュエル・べアールが「ちょっと全裸はキツイっす」と拒み倒す冒頭(といいつつ1時間)から、しだいに裸婦として覚醒し、『美しき諍い女』が完成するまで。4時間という長尺は必然だといわんばかりに、画家とモデル2人だけの共同作業をひたすらじっくりと写して見せていく。

R-15指定であることにびっくり。たしかに4時間のうちだいたい2時間はエマニュエルのヘアールにモザイク入ってたけど、別に性的なシーンがあるわけでもないのにそれだけが原因で「R指定です」と言われたら、果たして芸術とは?という気持ちにはさせられる。

果たして、芸術とは。この映画に費やす途方もない時間こそが、大衆には容易に消費されない「芸術」そのものなのではないかね。
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