カンヌ映画祭で評価される作品はアカデミー賞よりも私好み。長尺でも飽きずに没入できた。
若い画家と若い妻マリアンヌ(エマニュエル・べアール)。ベテランの老画家(ミシェル・ピコリ)と永遠に美しい妻リズ(ジェーン・バーキン様)。老画家が最期の傑作を描くため、新しいモデルにマリアンヌを希望。10年前にリズをモデルに描いた未完成の『美しき諍い女』を描く濃厚な三日間。
作品のほとんどはマリアンヌと老画家のアトリエの様子。その細かな描写に引き込まれあっという間だった。二組の夫婦それぞれ4人の心情の変化が芸術家ではなくても共感できる普遍的なテーマでとても良かった。
完成した絵に関する秘密に、観ている誰もが「え〜」となりそう。考察したくなる。
まるで実際にミシェル・ピコリが描いているかのようだったが、たぶん本物の画家が描いていてピコリの顔との編集だと思ってしまった。腕の毛深さが違った。
エマニュエル・べアール様の全裸は完璧な美しさなのにボカシがあってやれやれと思う。
とは言え、全裸もないし年齢も重ねているジェーン・バーキン様の美しさは至高で優勝。