ルサチマ

浅草の灯のルサチマのレビュー・感想・評価

浅草の灯(1937年製作の映画)
4.9
松竹時代の島津ではこれは別格に好き。人物の顔で繋いで大胆に空間が飛躍していくようなこのモンタージュを見たら、カサヴェテスも霞んで見える。なにより当時の浅草の描写そのものが非常に洗練されたモダンな雰囲気でスタイリッシュなのも素晴らしい。成瀬的なメロドラマと芸能の交差するドラマではあるけど、個人的には今作の島津の演出は、大胆さとその洗練のされ方で、最良の成瀬にも匹敵すると感じている。あとはやはり若き笠智衆の存在が非常にクールな佇まいで一際目を引く。
ルサチマ

ルサチマ