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ステッペンウルフ/荒野の狼

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ステッペンウルフ/荒野の狼の作品紹介

ステッペンウルフ/荒野の狼のあらすじ

20世紀初めのドイツのある都市で世間と交わらずに厭世的な孤独な生活を送る中年男のハリー・ハラー。ある夜、レストランでヘルミーネという謎めいた女性と出会い、やがて彼女の友人のパブロやマリアと親しくなり、享楽の世界に触れていく。そしてカーニバルの夜、「狂人のみ入場可」の魔術劇場に誘われ、幻想的な迷宮の世界に入り込む。

ステッペンウルフ/荒野の狼の監督

フレッド・ヘインズ

原題
STEPPENWOLF
製作年
1974年
製作国・地域
アメリカスイス
上映時間
106分
ジャンル
ドラマ
配給会社
アダンソニア

『ステッペンウルフ/荒野の狼』に投稿された感想・評価

菩薩
3.4
限界中年発狂孤独死予備軍おじさんのマックス・フォンが再起動する為に導かれる様に自らの精神世界に没入していく様な映画なのだが、主人公の境遇がまさに「俺か…?」でしか無い上にもう2度と手に入らない若さと可能性と言う現実を否応なく突きつけられるがまま統合失調の世界に迷入していく展開が本当に恐怖でしかなく、後半は視覚効果の映画として非常に面白いのだがただただやがてこうなる自分と言うものを見せつけられている様でちょっと気が滅入った。狂人のみお入りくださいの看板があったら確かに入ってしまうかもしれない、狂うのよおっさんは、狂わざるを得ないのよ。
ノーベル賞作家ヘルマン・ヘッセの荒野の狼の映画化です。107分と短時間ですが、実写の映像にアニメなどを途中に織り込んで原作のポイントはおさえてあります。小説が好きになられた方は、映画は、小説のいい復習になって満足されると思います(小説ほどの深みはありませんが)。
ヒロインのヘルミーネ役のドミニク・サンダが知的で美しく、特に後半の男装姿は息を呑む美しさです。ドミニク・サンダのファンには必見の一本です。主役のマックス・フォン・シドーも好演していますが、中年男性の設定のはずですが、老年に近い印象を受けます。
内容は残酷シーンも性的描写も穏当ですが、カルラ・ロマネッリとサンダのヌードシーンがありますので、視聴は中学生からということが適当と思われます。
「そんなに簡単に死にたくなるより、もっと理性だけでは抑えきれない楽しいことなんていっぱいあるよ」と諭し、その未知なる道に導いてくれるのがドミニク・サンダで最高。高級娼婦役のドミニク・サンダさんに開かれるドラッグ&セックスからのダンスと殺しと笑い。そもそもその塞ぎ込む、苦しみと深刻さだけが人生ではなく、欲望や享楽に溺れるのもまたあなたの一部なのだから、その多面的で様々な「自分」を受け入れてみてはどうかと。学びがある。
映画はぎこちない、ヘルマン・ヘッセの原作を継ぎ接ぎさせたような二時間弱。アニメーションはテリー・ギリアム風で、『入場は狂人だけの魔術劇場』の終盤はスケッチをぶつ切りで繋ぎ合わせるモンティ・パイソンっぽい展開。皮肉とユーモア、この奇妙な世界観はコメディとして捉えても良いのかも。
夢と現実を浮遊するサイケデリックな教えをマックス・フォン・シドーのデカい顔(説得力)が「映画」として無理にでも成立させていてRespect。カーラ・ロマネッリとのいちゃいちゃから漂う退廃的なエロス。ああこれが、ド平日の昼間に新宿で観る大人の映画。

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