片腕マシンボーイ

軍鶏 Shamoの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

軍鶏 Shamo(2006年製作の映画)
2.2
数々の漫画と共に育ってきたマシンボーイですが、本作の原作漫画「軍鶏」はマシンボーイの好きな漫画トップ10に入るくらい大好きな作品でしてね
でも好きな漫画の実写化って観るのに覚悟いるやないですか…怖いもの見たさに観ちゃいました!

エリート高校生だった成島亮はある日とつぜん両親を刺し殺す、少年刑務所に入った亮は壮絶なイジメをうける、凶悪な犯罪を犯してきた少年達にも親殺しは受け容れられなかったのだ
亮は身を守るために空手を身につけ、やがて生きて娑婆へと帰る
しかし、亮にとって生きる手段であった空手は外の世界ではエンターテイメントであり金儲けの手段であり光り輝いていた
そんな空手に敵愾心を抱く亮の怒りの矛先はやがて輝く空手の中心である格闘技団体リーサルファイトのチャンピオン菅原直人へと向けられるのだった

そこまで悪くなかった、思ったより全然マシだった、途中までは…
亮の両親殺しの真相という原作に無いシーンにゲロと下痢が同時に吹き出すか思ったわ!マヂ蛇足やし、あんなの僕が観たかった成島亮やない、バーカ!バーカ!なった
成島亮は日本の漫画が誇る最高のヴィランぞ!ふざけんな!バーカ!バーカ!なった

あとな闇の空手を司る成島亮に対して空手の光ともいうべき菅原直人、最強の男菅原直人、その菅原直人を演じるのは格闘家の魔裟斗なんですがな役不足感がハンパない、小物感がハンパない…
やっぱり菅原は重量級であるべきだし孤高の存在であるべき、身体つきも存在感にももっと重さがなくてわ、武士でなくてわ
魔裟斗では俗世臭がムンムン漂ってきて萎えますわ

正直、文句はまだまだ出てきます
でも原作にここまで思い入れがなければそこまでひどい作品でもないと思うんですよね、格闘シーンとかしっかり撮れてますし
香港映画なんやからタイトル変えてキャラクターの名前も変えて“ソックリ”な別物としてボヤッと公開してしまえば良かったのに…なんてね

でも久々に本棚から「軍鶏」引っ張りだして読むきっかけくれただけで充分に意義がある作品やった
漫画より映画のが優れてる点はひとつだけ、菅原との決着で終幕という潔さくらいか
原作は中国編以降の蛇足感がハンパない!