「二つで充分ですよ」
乱立する高層建造物、入り混じる人種、降りしきる雨と人工的な光によって閉塞した街並みの雰囲気がひたすらに息苦しい。
レイチェル役のショーン・ヤングの横顔がとびきり綺麗で、キスシーンは下手なアダルトビデオなんかよりもエッチだった。
ピアノを弾きながらレプリカントとしての偽物の記憶を自嘲するシーンも併せて、悲哀を帯びた表情が美しい。
人間とレプリカント、同じように感情を持っているのに何故奴隷として短い命を苦しまなければならないのか。
エレベーターの扉と共に閉じられた物語がこの後どうなっていくのか知りたいけれど、あるいは追手からうまく逃れられたとしても、幸せで安寧な結末は想像できないのが辛い。
理解が追いつかないことばかりだったけれど、すげえ!すげえ!と視聴後に何度も口に出してしまうほど満足感に溢れた映画だった。
ハリソン・フォードってばほんと男の子なんだから。