A田

ジャッキー・ブラウンのA田のレビュー・感想・評価

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)
3.6
『レザボア』『パルプ』と比べると作家としての手練れ感が増してる印象。いきなり『卒業』から始まって、ブラックスプロイテーションなぞりながら『現金に体を張れ』っぽいことをやる。相変わらず欲張ってはいるけど、前作よりも一本として収まりがいい。
得意技である時系列いじりと露悪的なバイオレンスを抑えて、渋めのジャンル映画に仕上げた。
黒人が支配層の白人を打倒するという、かつてのブラックスプロイテーションの構造。対して今作は、搾取する側も黒人という構図を打ち出して、ちゃんと現代的にアップデート。

かつてのズリネタだったパム・グリアへの最大級の恩返し。タランティーノこそ真の男。
A田

A田