市川崑監督がアニメーター出身とは、初めて知った。
それ故か戦後十年の1954年のこの映画のなんとポップで弾けたことにビックリ(*_*)
オープニングから滅法しゃれている、曰く「日本新名所」!
平和を守るためには原爆や水爆を造りましょう!?と、数寄屋橋の街頭で演説するのは久我美子。
小菅の刑務所の監房で演説する与党の政治家伊藤雄之助、羽田空港のタラップで洋行の挨拶をするアルミ製造会社の社長がいると思えば、赤坂では芸者の山田五十鈴がもっと効率的に稼ぎましょうと若手芸者にハッパをかけている。
皆十人も十八人もの子沢山で、痩せてお腹を空かせた登場人物ばかり。
主人公の税務署員の木村功の弁当は、梅干し一つの日の丸弁当を新聞紙に包んで持参する。
さもありなんの日本の戦後社会を見せながら、平和の為に久我美子が原爆を借家の二階で造っているのが解ると、ピュ~っと走って沼津!?まで逃げ出す木村功!
誰かが億万長者になる話かと思い、何となく犬神家の一族やビルマの竪琴の市川崑かぁと観てみたら大違いの大傑作でした!
ラストもワァオ!(゚o゚;