2020.8.5

原作はパトリシア・ハイスミス。無実の罪で投獄された男は出所して妻のもとへ。妻も子供も留守中世話してくれた友人になついている。猜疑心から友人を殺してしまう。それを目撃していた男こそ、彼に罪を擦りつけた人物。ゆすりに来たので、酒場で殺してしまう。警察の面通しで、みんな彼ではないと言う。
話は整然と進む。主人公の心理も良く描けており、妻子も友人も、親しさと優しさで接している。だが、主人公は、自分を罪に陥れた世間が信じられない。それが最後には彼を救っている。それはなぜなのか。そこに本作の奥深さがある。

どう逆立ちしても弁護士に見えないウエーブヘアの男。非常に大きな英語字幕で追うのが大変だったけど、面通しの無駄なサスペンスがすごかった。8歳ぐらいの息子がフルートの作曲をする設定も面白い。