女性という生き物の強さを痛みをもって映し出した作品。
浅野忠信演じる夫が駄目なほど、妻や母や主治医の強さが浮きあがってくる。けれどそれは、駄目な男のために強くならざるを得なかった皮肉とはちょっとちがって、やっぱり女は強いんです。
でも塚原があまりにもどうしようもなくて、そしてそれでもその根っこにある闇を描ききれていなかったのが残念。だから共感を得られる作品ではないだろうね。
ときどき永作博美演じる由紀(西原さん)の、繊細な感性みたいなものを感じてきゅっとなる、そこにこそ共感を見つける作品じゃないのかなあという感想です。