ランナー

マレーナのランナーのレビュー・感想・評価

マレーナ(2000年製作の映画)
4.0
確かにモニカ・ベルッチを愛でる作品。
しかし、全くもって、それだけでもない。
大人のイタリア映画、通好みの作品としてお勧めします。

戦前、戦時下、戦後。
僅かな新婚生活、そして旦那の出征。
美しすぎる未亡人。男達の熱すぎる視線。女達の怖すぎるほどの嫉妬心。

その美しさ故に、周囲の男達を巻き込み、決して彼等を幸せにはしない。そこには女達の思惑も大きく影を落とす。

食べることもままならず、不本意ながら掴もうとするチャンスも邪魔されてしまう…
生きる為に、女であることを武器に糊口を凌ぐ。

少年の純な想い。女の純愛、戦時下の男の純情。
集団心理の恐ろしさと時代背景。

思春期の男の子をユーモアたっぷりと描き、モニカの魅力をエロく最大限に引き出す前半。
時代に翻弄されていく中盤。
そして、エレーナさん、お幸せに!、の最終盤。

もっと評価されて良い映画だと思います。