このレビューはネタバレを含みます
眠くなるはずの長回しの多用が、少年少女達の狂気じみた演技を爆発させている。
そこからは、撮影の過酷さや相米慎二の恐ろしさ・執念深さが伝わってくる。
「桐島」で高揚してた頃を悔いるほどの怪作。今では絶対に規制がかかるようなシーンが多いが、それも潔いと言うか、爽やかに見えているのが良い。
台詞ではなく画と動きで分からせる演出も良い。遠回しにも見えるが、映画の本質を突いた表現方法だと思った。
自分が中学の時にこの作品を見ていたら、もしそのタイミングで台風が来ていたら、何か変わっていたかもしれない。
飛び降りる前に、あの少年が哲学的に死生観を仲間に語りかけるシーン。本当に素晴らしい。