『21g』『バベル』『ビューティフル』は肌に合わなかったけど、今作はすごくよかった!イニャリトゥ監督の長編デビュー作。
ある自動車事故で交錯した3人の愛と喪失をテーマにしたオムニバス。
兄の嫁を愛した男
売れっ子モデルで不倫している女
ホームレスの初老の男
緊迫感のある映像とプロットのうまさで、長尺を感じず。
アモーレス・ペロス=犬のような愛=みじめったらしい愛(wikipediaより)
3人とも犬を愛しているのが共通点。簡単に殺される犬も、最後までしぶとく生き残る犬も、愛情を注がれる犬も、のたれ死ぬ犬もいる。それらは人間と同じだなと。
本能を丸出しにした人間たち、そこには必ず愛がある。喪失感がある。人間臭さと研ぎ澄まされた感性が同居している感覚がいいです。
監督が自分の亡くなった息子へ捧げており、ラストシーンの乾いたメキシコの大地を歩く男の姿が、監督自身とも重なりました。音楽もよかった。
ホームレスのオジさん(エミリオ・エチェバリア)の話が一番好き。ガエル・ガルシア・ベルナルのデビュー作だそう。可愛いです♡
闘犬のシーンや犬が撃たれるシーンなどは衝撃的だけれど、実際は傷つけていないのだとか。
ジャケのガエル推しは日本だけ?