leyla

アモーレス・ペロスのleylaのレビュー・感想・評価

アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)
4.2
『21g』『バベル』『ビューティフル』は肌に合わなかったけど、今作はすごくよかった!イニャリトゥ監督の長編デビュー作。

ある自動車事故で交錯した3人の愛と喪失をテーマにしたオムニバス。

兄の嫁を愛した男
売れっ子モデルで不倫している女
ホームレスの初老の男

緊迫感のある映像とプロットのうまさで、長尺を感じず。

アモーレス・ペロス=犬のような愛=みじめったらしい愛(wikipediaより)

3人とも犬を愛しているのが共通点。簡単に殺される犬も、最後までしぶとく生き残る犬も、愛情を注がれる犬も、のたれ死ぬ犬もいる。それらは人間と同じだなと。

本能を丸出しにした人間たち、そこには必ず愛がある。喪失感がある。人間臭さと研ぎ澄まされた感性が同居している感覚がいいです。

監督が自分の亡くなった息子へ捧げており、ラストシーンの乾いたメキシコの大地を歩く男の姿が、監督自身とも重なりました。音楽もよかった。

ホームレスのオジさん(エミリオ・エチェバリア)の話が一番好き。ガエル・ガルシア・ベルナルのデビュー作だそう。可愛いです♡

闘犬のシーンや犬が撃たれるシーンなどは衝撃的だけれど、実際は傷つけていないのだとか。

ジャケのガエル推しは日本だけ?
leyla

leyla