デンゼル・ワシントンは俳優だけなら硬軟自在であり、頼れる人間はもちろんだが悪役も問題なくこなす。
だが自身が監督作となると話は別。
アメリカ南部における人種差別の嵐が吹き荒れる時代。
教師のトルソンは生徒たちをディベートの大会によって競わせることで、黒人の地位を向上させようとする。
ここに描かれるのはもはや差別というよりも、迫害である。
その中でディベートに光を見出すという形はデンゼルが選びそうな題材である。
しかし1作目もそうだったがあまりに真面目というか硬いというか、ドキュメンタリーでも通じそうな内容には映画的な面白さは見て取れなかった。