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ソナチネのkenのネタバレレビュー・内容・結末

ソナチネ(1993年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

終始緊張の張り詰める映画。音楽は不安を煽るピアノのbgmのみで他は静寂であり、会話と物音が強調される。

不意に銃殺されたり、銃撃戦が始まる冒頭シーンによって、束の間の穏やかな会話劇中にも緊張が走る。沖縄での緩やかな日々ですら、いつ殺されるかという緊張が抜けない。紙相撲や相撲、花火銃撃戦や女との出会いがあり、沖縄のコバルトブルーの海景色と民謡歌が時間の流れを遅くさせて、もうそろそろ平和な時間が続くのかと思ってたくらいでフリスビー中の、、、🎣👴🟥
緊張と緩和の、緩和の中ですら緊張を意識せざるを得ないこの映画の空気感が好き。
会話もボソボソしてて何言ってるかわからないシーン普通にあるし、シーンの切り替わりも急なんだけど、見ているものを離さない何かを感じる。初めて北野武の映画見たけど、ただのバイオレンス一点て訳じゃないことが分かった。

シリアスな空気の後だからこそ、シャンプー泡だったとこで雨止むとか、人で紙相撲始めるとかっていうシーンがくだらないんだけど笑っちゃう。
ロシオンルーレットとか釣り人暗殺者の緊迫感も好き。
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