ゾッとするような悪夢は、心の奥深くしまってある無意識の願望の表れなのか…
カトリーヌ・ドヌーブの冷たい美貌は、道ならぬ恋に苦悩したり、父親ほど歳の離れた夫に嫌悪したりする時こそ冴えざえと映えるように思う。
自身の身に起きた不幸によって心までも喪ったかのような表情。あの歩き方。ベランダでの凍りつく目線。そして何と言っても電話のシーンの冷徹さ。
私の人生、どこから間違ってしまったのか…とでもいうようなあのフラッシュバック。
初々しい乙女から徐々に変貌する女性の凄みが見所。
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衣装はすべてブラウンやキャメルが基調。地味な生活ながらも上品でクラシックな装い。コートに帽子姿のカトリーヌが石畳の街を歩くと本当に素敵。
