つるみん

アンダーカヴァーのつるみんのレビュー・感想・評価

アンダーカヴァー(2007年製作の映画)
3.7
【ひざまづけ】

エリート警官の兄と裏社会で生きる弟。生き方が違う2人だが、ある事件をきっかけに復讐を企てる兄弟のクライムストーリー。

主演はホアキン・フェニックスでその兄貴にマーク・ウォールバーグ。そして父親役にロバート・デュヴァルという超豪華でハードボイルドな3人を父兄弟にした力作。
監督は『リトル・オデッサ』のジェームズ・グレイ。本作を撮る前に『裏切り者』でホアキン・フェニックスとマーク・ウォールバーグとはタッグ済みというのも面白い。

ホアキンの演技が優勝。
裏社会に生きながら、自分の汚点を恥じ、弱みを見せながらも家族の復讐に心を燃やす彼の演技が本当に素晴らしかった。
もちろん役者陣の演技が凄いのはこのキャストを見てもらったら当然なのだが、個人的にはカメラワークが非常に好みだった。様々な対比をしかけた演出含め、スモッグがかかったラストシーンの緊張感とその臨場感はハンディーの撮影でしか出せないものであり、全体通してみてもレンズを通す色合いが本作の雰囲気とマッチしていた。

ロバート・デュヴァルも出てるし、このホアキンは何処となくデニーロに似てるし、父親と子供の話だしで、直接的ではないが、『ゴッドファーザー』を想起させる、そんな映画だった。
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